昆虫怪獣の襲来(原題:MONSTER FROM GREEN HELL)

昆虫怪獣の襲来 [DVD]

昆虫怪獣の襲来 [DVD]

【時間】約70分
【監督】ケネス・G・クレイン
【製作年】1958年
【ジャンル】放射能汚染による巨大生物作品
 
◆勝手な5段階評価◆
【B級度】2
【ネタ度】1
【ツッコミ度】2
【オススメ度】1
【理解不能度】1
 
【注意】ネタバレ含みます
  
 まだ、ソ連によって地球軌道を飛行した犬が一匹しかいなかった頃。人間によって地球軌道を飛行して生還した生物が確認されてない時代の映画である。そんなわけで、当然ながら映像は白黒です。
 ちなみに初代『ゴジラ』の放映が確か1954年なんで、その4年後くらいに作られた作品です。
 作品としては、シナリオとして面白いこともなく、キャラクターに魅力があることもないです。まあ、当時の宇宙に関する知識とかが見られるので、その辺は勉強になるかも。
 
 
 では、本編の解説。
 
 
 
 人間が宇宙を目指していた時代のこと、宇宙空間では人体にどのような影響が出るかが分からないので、実験的に動物を入れたロケットを宇宙空間に放ちました。が、その1つが故障してアフリカに墜落します。
 墜落した先は中央アフリカの沿岸部。『緑の地獄』と呼ばれる地域です。
 
 で、さっそく昆虫怪獣登場。見た目は羽が退化して牙の付いたハエみたい。
 シーンによって3メートルくらいから30メートルくらいに変わっている気がしますが、まあ、よくあることかな。自分としては、そんなことより大気圏突入の際にどうやってこの虫が生き残ったのか気になります。
 
 半年後、ロケットを飛ばしてた主人公であろう若い研究者が、ロケットの墜落した地域で巨大生物による混乱が発生しているという新聞記事を読みます。どうやら、宇宙放射線を浴びた為に巨大化したのではないかという仮説を出します。
 それに対し、主人公の上司っぽい研究員はそんなことありえるのか? って態度。まあ、現在の考えからしたらありえないだろうね。主人公が40秒放射線を浴びせた結果、2倍のサイズになった生物を見せますが、納得してくれません。
 しかしヒロシマの生存者の症状を考えて下さい』と言って、納得させます。色々ヤバイ感じのする発言ですが、いいんでしょうかね。というか、この世界の広島はどうなってんですか? あ、『広島』じゃなくて『ヒロシマ』なのか。
 そうそう、どうやら巨大化したのは蜂らしいです。
 
 で、出発する主人公と上司。現地の人に協力してもらい、昆虫怪獣が出没する場所の近くで40年活動している医者とその娘を訪れることになります。
 途中、現地の民族に襲われたり、毒に汚染された水で1人死んだりしますが、特に必要もないシーンです。毒については昆虫怪獣の影響か? と、思ったが、別にそういうわけでもない。こんなシーンで15分以上稼ぎます
 
 で、医者の娘と出会いますが、医者は緑の地獄へ調査に向かった後でした。
 そして、医者に同行した人が戻ってくると、火山で怪物に見つかって医者は死んでしまったと報告が入ります。
 
 そんなわけで、主人公達は昆虫退治に向かうことになります。
 医者の娘も「女が危険な場所へ向かえば、村の男たちも行かざるを得なくなる」という理論で同行しますが、出発から2分30秒後には村の男たちは逃げ出しました。要するに、女性キャラを一人同行させたかっただけですね。
 
 夜になり、ようやく昆虫怪獣の倒し方を相談します。銃では歯が立たないそうなので、爆弾を使うそうです。それと、繁殖する前に倒すため、女王蜂を確実に仕留めるとのことです。
 で、相談が終わり、寝ていると変な音がします。医者についてった生き残りが言うには、これが昆虫怪獣の羽音らしいです。
 
 で、ジャングルの中を歩く巨大蜂が登場。おいおい、蜂なら飛べよ! って突っ込みが入りそうですが、歩き回っております。
 そして、これまた巨大な蛇(と言っても、蜂よりは小さい)が出てきます。
 蜂の首に蛇がまきつきますが、蜂は口から毒バリを突き出し、蛇を刺します。あれ、毒バリの位置おかしくない?
 昆虫駆除の御一行はというと、灯油を使って火を起こし、何とか巨大スズメバチから逃れました。
 
 翌日。火山へ一行は辿り着きます。どうやら、火山からは多量の煙が出ている様子。
 そこで、ようやく巨大スズメバチの巣(?)を発見します。巣と言っても、単に集団で集まっているだけの場所です。どうやって見分けたのか、一行は全く同じような個体の中から、女王蜂を特定します。

 で、爆弾を持って皆で投げつけたけど駄目でした。他に策もないので逃亡し、洞窟の中に逃れます。
 そこから出ると、丁度火山が噴火。蜂は全滅しちゃいました。主人公いわく「自然は自らを戒める」だそうです。
 
 
 
 「古い映画だからしょうがないよな〜」と、思ったけど、よく考えるとゴジラから4年くらい経過しているわけで、そう考えるとショボイ。まあ、プロデューサーがB級映画で有名な人だからしょうがないかな。
 あれ? そういや、俺は何でゴジラとかじゃなくて、こんなどうでもいい作品を観てしまったんだろ?
 作品の映像とかもショボイけど、個人的にはシナリオの方が気に入らないな。ひねりもないし、メッセージ性もないようなものだし、テーマも怪獣が暴れるだけってレベルだし。
 そういえば、DVDのジャケットの昆虫は芋虫っぽい感じですが、そんなの出てきませんでしたね。